対向車両を先に通過させて、新交通システムは、カナリーウォーフの駅に滑り込みます。
自動的に扉が開くと、プラットフォームにびっしりと決めたスーツ姿のヤングエクゼクティブやキャリアウーマンの姿が見えます。
もはや、そこにはドックが全盛だった頃の労働者の姿はありません。
シティーの金融街をそのまま延長してきたような品格のあるビジネス街がとりあえずは実現しているのです。
ここから、わたしはひとつの重大な事実をひとまず隠した形で、街を論じていきたいと思います。
その事実にあまりにも重みがあって、ここで先にそれに触れると、すべてが思考停止に陥ってしまうからです。