たとえば、この30年間のさまざまな時期に、一貫生産の鉄鋼会社が58社、モーターバイクが50社、自動車が12社、小型計算機メーカーが42社存在しました。
1980年代半ばに入ると、パーソナル・コンピューター製造業者65社、ファクシミリ機械メーカー13社、ロボット製造業者250がいます。
この渦を見下ろして、時折援助をし指導するのは頂上にいる通産官僚ですが、中心にいて結論を出すのは常に企業家たちでした。
資本家のいない資本主義のシステムがヨーロッパのほとんどで失敗しているのは、成長の基本的な性質を誤解しているからです。
膨大な経済データの集成を調べながら、エコノミストたちは富にいたる道を、多数の労働者の漸増的な生産性向上、プラントや機械のゆるやかな備蓄・・・
そして教育、訓練、健康などの向上による〈人的資本〉の絶えざる改善によって達成されるなだらかな登り坂だと見ています。
・・・しかし事実は、こうした成長の根源といわれるものも、新しいアイディアあるいはテクノロジーにもとづいて新しい企業を興す企業家の役割にくらべると小さいものです。
彼らの利得は福祉国家をまかない、しばしば成長の第一の根源にあげられる人的資本に対する長期の投資を可能にする富を生み出すのです。