利子課税を見合わせることによって、日本政府はその課税基盤と長期の歳入を拡大したのです。
しかし日本の財政政策は借入の種類によってはアメリカの政策よりはるかに厳しいものでした。
日本では、企業が日本銀行の暗黙の保証がつけられて比較的低いコストで長期借入を認められる一方で、住宅購入者は担保抵当権を設定され、借入も容易ではありません。
アメリカ政府は貯蓄を産業界から住宅業界に流しこむよう巧妙に設計された国家機関をいろいろ創り出しています。
これにたいして、日本政府は家庭から産業に貯蓄を流しこむ同様な国家機関を作り出していました。
アメリカでは、住宅建設への投資に重点がおかれていましたが、建設業は地方的色彩が強く、そのうえ技術革新がおくれ、それぞれの地域の建築規定にがんじがらめに縛られていました。
ほとんど見せかけの利子報酬の控除(実際にはインフレーションで膨張した元本を支払っている)、実際には年とともに値打ちの上がる建築物に対する減価償却・・・
そして資本利得の短期の借りつなぎの免税などによって、住宅建設はアメリカの主要な節税対策になりました。
これによって税負担は他に肩代りさせられ、生産的な事業は高い限界税負担率(それと高い金利)を求められることになりました。
それとは対照的に、日本における石橋の政策は、政府の歳入に最高の見返りをもたらす、最も生産的で革新的な産業に対する資本に的を絞っています。